プロダクトガバナンス方針
SBIアセットマネジメント株式会社 | 2026年4月制定
当社は、「顧客中心主義」のもと、「お客さま本位の業務運営を実現するための方針」に基づき、お客さまの最善の利益の実現に資する商品を提供し、中長期の資産形成に貢献することを目指します。あわせて、これらの取組みを通じて、安定した顧客基盤の構築および持続可能な事業運営の実現を図ります。当社は、公募投資信託については、主としてインターネットを通じて商品を提供する運用会社であり、幅広い顧客層に対し、分かりやすく、お客さまのニーズに応じた適切な商品提供を行うことを基本としています。このため、商品の組成、モニタリングと見直し、販売会社との連携ならびにお客さまへの情報提供の各段階におけるプロダクトガバナンスの基本的な枠組みとして、本方針を定めます。
1.基本方針
当社は、長期・積立・分散投資に資する商品を基軸としつつ、お客さまの多様な資産形成ニーズに対応する商品ラインナップを整備します。各商品について、どのようなお客さまに、どのような役割と価値を提供する商品であるかを明確にします。そのうえで、想定する顧客属性および想定しない顧客属性を定め、商品性、リスク・リターンおよびコストを踏まえながら、商品組成、モニタリングと見直し、販売会社との連携ならびにお客さまへの情報提供を一体的に行い、商品ライフサイクルを通じた継続的な品質管理に取り組みます。
2.運営体制
当社は、プロダクトガバナンスの実効性を確保するため、商品組成、商品組成後のモニタリング、全体方針および運営状況の検証を、それぞれ以下の委員会において実施し、相互に連携させます。
| 委員会 | 開催頻度 | 主な審議事項 |
|---|---|---|
| 商品検討委員会 |
組成・変更の都度+月次 |
新商品組成・既存商品の重要な変更の審議。組成時に想定する顧客属性・想定しない顧客属性・運用目標・リスク・コスト・持続可能性を確認。 |
| リスク管理委員会 |
月次+随時 |
組成後商品のモニタリング・パフォーマンス分析・コスト分析・改善を要する商品の抽出と対応方針の審議。 |
| プロダクトガバナンス委員会 |
月次+随時 |
プロダクトガバナンス方針・運営状況・課題・改善方針の審議。本方針の改訂判断。 |
取締役会は、プロダクトガバナンスに関する運営状況について定期的に報告を受け、必要に応じて改善を指示するなど、適切に監督します。
3.商品組成における考え方
当社は、商品組成にあたり、当該商品がどのようなお客さまにどのような価値を提供するかを明確にし、お客さまの最善の利益に適うかを多面的に検証します。
(1)想定する顧客属性および想定しない顧客属性の設定
各商品について、想定する顧客属性および想定しない顧客属性を明確に定めます。公募投資信託については、主としてインターネットを通して幅広い顧客層に商品を提供するという当社のビジネスモデルを鑑み、まず全商品に共通する基本的な想定する顧客属性および想定しない顧客属性をベースターゲットとして明確化します。そのうえで、商品類型ごとの特性に応じて補足的な属性を定める二層構造により、顧客属性を分かりやすく定めます。
顧客属性は、「投資目的」「投資期間」「リスク許容度」「金融リテラシー」「財務状況」の5つの観点を基本として各々について着眼点を示します。
① 全商品共通ベースターゲット(第一層)
| 観点 | 想定する顧客属性 | 想定しない顧客属性 |
|---|---|---|
| ①投資目的 |
長期的な資産形成を主目的とする方。NISA・iDeCo等の非課税制度を活用した中長期の資産づくりを行う方。インカムゲインをサテライトとして活用する方も含む。 |
短期の値上がり益のみを目的とし、長期保有の意思がない方には、適さない可能性があります。 |
| ②投資期間 |
原則5年以上の長期保有を想定できる方。望ましくは10年以上(積立投資の複利効果を活かせる期間)。 |
短期売買を主目的とされる方や、保有期間が1〜2年程度しか想定できない方には、適さない可能性があります。 |
| ③リスク許容度 |
一時的な評価損を長期保有により回復し得ることを理解したうえで受容できる方。投資にあたり生活設計や保有資産全体とのバランスを勘案できる方。 |
元本の確保を強くご希望される方、生活費・緊急予備資金を投資に充てることをご検討の方、または借入金による投資をご検討の方には、適さない可能性があります。 |
| ④金融リテラシー |
インターネットを通じて自ら商品を検索・比較・選定しようとする方(対面販売の場合を除く)。投資信託の基本的な仕組みを理解している、または理解しようとする方。 |
投資信託の基本的な仕組みや当該商品の主要なリスク・特性について、現時点では十分にご理解が難しいと感じられる方には、適さない可能性があります。 |
| ⑤財務状況 |
生活費・緊急予備資金を確保したうえで、無理のない範囲の余剰資金により投資できる方。 |
生活費・緊急予備資金を投資に充てることをご検討の方や、借入金・生活費を切り崩しての投資をご検討の方には、適さない可能性があります。 |
※ 想定する顧客属性および想定しない顧客属性は、年齢のみで一律に判断するものではなく、商品の内容、顧客の理解状況および販売会社における適合性確認を踏まえて総合的に判断します。
※ 金融商品取引法上の適合性原則における「知識」「経験」「財産の状況」「契約締結の目的」を踏まえ、上記の5つの観点は、これを実務上確認しやすい形に具体化したものです。「金融リテラシー」は知識・経験、「財務状況」は財産の状況、「投資目的」は契約締結の目的を具体化したもので、これに「投資期間」や「リスク許容度」も加えて確認しやすくしております。
② 商品類型別の補足的な顧客属性(第二層)
全商品共通のベースターゲットを基盤として、商品特性に応じた補足的な顧客属性および想定しない顧客属性を、以下の6商品類型ごとに定めます。
| 商品類型 | 想定する顧客属性(補足事項) | 想定しない顧客属性(補足事項) |
|---|---|---|
| ①インデックス型 (コア) |
補足事項なし。ベースターゲットがそのまま適合。投資初心者から長期投資家まで最も幅広い顧客層を想定。 |
全商品共通の想定しない顧客属性のみ適用(補足事項なし)。 |
| ②高配当・分配型 (サテライト) |
インカムゲインのニーズを持ちながら長期保有の意思がある方。分配金が元本の一部取崩しを含む可能性を理解した上で選択できる方。ポートフォリオの一部(サテライト)として保有する方。 |
分配金を元本が保証された利息と同様にお考えの方、分配金の支払いにより元本が一部取り崩される可能性についてご懸念がある方には、適さない可能性があります。 |
| ③分散による安定型 (債券・ゴールド・バランス) (サテライト) |
資産分散の観点からポートフォリオの一部として保有できる方。コモディティの価格変動・金利リスク・為替リスク等の固有リスクを理解している方。分散投資の効果を理解している中級以上の方。 |
保有資産のほぼ全てをコモディティ・REITに集中させることをご検討の方や、当該資産クラス特有の価格変動についてご不安をお持ちの方には、適さない可能性があります。 |
| ④テーマ・地域特化型 (サテライト) |
コア(インデックス)と組み合わせたコア・サテライト構成を理解している方。特定の地域・セクター・テーマへの集中リスクを理解した上で、ポートフォリオの一部として位置づけられる方。中級以上の投資経験を持ち、新興国・テーマ型固有のリスクを許容できる方。 |
コアポートフォリオを持たずに本類型のみで資産全体を運用されることをご検討の方、テーマの仕組みや地域特性について現時点では詳しくお調べになっていない方、またはポートフォリオ全体のバランスを考慮せずに本類型へ集中させることをご検討の方には、適さない可能性があります。 |
| ⑤中小型・クオリティ株 アクティブ型 (サテライト) |
企業の成長性・収益力に着目し、ベンチマークを上回るアルファ獲得を合理的に期待する方。中小型株特有の流動性リスクおよび価格変動の大きさ、ならびに高い収益性・安定的な収益成長・健全な財務体質を備えた企業(クオリティ株)への厳選投資に伴う価格変動を理解した上でこれを許容できる中級以上の投資経験を持つ方。インデックス等をコアに置いた上でサテライトとして本類型を位置づけられる方。 |
中小型株特有の流動性リスクや価格変動、またはクオリティ株への厳選投資に伴う銘柄集中・パフォーマンス変動についてご不安をお持ちの方、短期間での値上がりを主目的とされる方、アクティブ運用に伴う一時的なパフォーマンスの変動が気になる方、またはポートフォリオ全体のバランスを考慮せずに本類型へ集中させることをご検討の方には、適さない可能性があります。 |
| ⑥高度アクティブ・ 絶対収益型・特化型 (サテライト) |
運用戦略の概要(トレンドフォロー・プライベートクレジット・特定銘柄集中型等)を理解した上で選択できる方。インデックスとは異なるリターン・リスク特性を理解し、ポートフォリオにおける組入れ目的を明確にした上で投資できる方。相対的に高いリスク許容度を持ち、複雑な運用手法や高度な戦略性を受け入れられる方。ブル・ベア型等の短期売買専用商品については、短期のレバレッジ効果を十分に理解した上で限定的に活用する方。 |
運用戦略の仕組みについて現時点では詳しくお調べになっていない方、高い利回りが安定的に確保されるものとお考えの方、ポートフォリオの中核としてご活用いただくことをご検討の方、ブル・ベア型については長期保有を前提とされる方や価格変動の大きい局面における基準価額への影響についてご不安をお持ちの方、また特定銘柄集中型商品については集中投資に伴うリスクについてご懸念がある方には、適さない可能性があります。 |
※ 想定する顧客属性および想定しない顧客属性の詳細については、内部管理用の基準において、整理します。
※ 上記は一般的な目安であり、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任において行っていただく必要があります。
※複数の商品類型に該当する場合は、各類型の想定する顧客属性を総合的に勘案してご自身への適合性をご確認下さい。
(2)商品性の検証
商品組成時には、次の事項を定性的・定量的に検証します。
- ●運用目標・想定リスク・期待リターンおよび想定投資期間の設定・検証
- ●コスト控除後において、お客さまに合理的な付加価値を提供できるかの検証
- ●類似商品・競合商品との比較を踏まえたコスト水準の妥当性の確認
- ●商品提供を継続するための運営体制、管理体制および商品性の持続可能性の確認
また、必要に応じて、モデルポートフォリオ・バックテスト・ストレステスト等の合理的な分析手法を用い、想定される値動き・損失可能性・コスト控除後の成果見込み等を検証します。
4.商品組成後のモニタリングと見直し
(1)モニタリングの枠組み
当社は、商品組成時に定めた商品性、運用目標、想定する顧客属性および商品としての役割が、組成後においても適切に維持されているかを確認するため、リスク管理委員会を中心に継続的なモニタリングを実施します。
- ●商品性に沿った運用が行われているか
- ●お客さまが負担するコストに見合う付加価値を継続的に提供できているか
- ●想定する顧客属性と実際の購入者層・保有者層との間に重要な乖離がないか
- ●商品の継続、見直しまたは終了に関する判断が必要な状況にないか
具体的には、パフォーマンス分析(騰落率、要因分析等)、リスク・リターン分析(シャープレシオや必要に応じた他社比較)、コスト分析(信託報酬その他費用の比較)に加え、各商品の運用目標や役割に応じたモニタリングを行います。
※ インターネット取引においては、顧客が自律的に商品を選択する特性を踏まえ、想定する顧客属性と実際の購入者層との乖離を年齢のみで判断せず、投資目的、財務状況、金融リテラシー等を総合的に勘案します。
※ 対面取引においては、販売会社による説明が顧客の購入判断に影響を及ぼし得ることを踏まえ、想定する顧客属性と実際の購入者層との乖離等について、販売会社と連携のうえ検証するよう努める。
(2)改善を要する商品への対応
改善を要する商品の抽出基準をあらかじめ定め、定量・定性の両面から検証します。抽出基準は例えば以下の事項を含みます。
- ●資産残高の継続的な縮小
- ●一定期間のパフォーマンス不振
- ●リスク調整後リターンの不十分さ
- ●コストと提供価値の不均衡
- ●当初想定した商品性や役割との乖離
抽出後は原因分析を行い、必要に応じて、情報提供の改善、販売会社との連携強化、商品内容またはコスト水準の見直し、繰上償還その他の対応を検討します。
5.販売会社との連携
当社は、商品組成時および組成後を通じて、販売会社と必要な情報交換を行い、想定する顧客属性の妥当性や販売状況を「プロポーショナリティ」(釣り合いの取れた方法)を踏まえつつ継続的に検証します。
| フェーズ | 主な情報交換・連携事項 |
|---|---|
| 商品組成時 |
想定する顧客属性(想定しない顧客属性)・商品性・主要リスク・想定投資期間・活用方法・販売上の留意点を共有。新商品組成時は主要販売会社等との事前協議を実施し、双方の認識齟齬を防止します。 |
| 商品組成後 |
購入者層・販売動向・顧客の反応・販売現場で認識された課題・想定する顧客属性(想定しない顧客属性)と実際の購入者層・保有者層との乖離等について情報交換を行い、商品設計や情報提供の改善に活用します。 |
※ インターネット取引においては、顧客の自己判断及び画面上の表示内容が購入判断に与える影響を踏まえるとともに、対面取引においては、販売会社による説明が顧客の購入判断に影響を及ぼし得ることを踏まえ、想定する顧客属性と実際の購入者層との乖離その他の運用実態について、販売会社と情報交換を行い、見直しに活用するものとする。
6.お客さまへの情報提供
当社は、お客さまが各商品の内容、ポートフォリオにおける役割およびリスクを適切に理解し、自らの商品選択に活用できるよう、分かりやすい情報提供に努めます。特に以下の情報について、商品特性に応じて適切に開示します。
- ●商品の目的・特色・ポートフォリオにおける役割
- ●主要なリスク・期待される保有維持期間
- ●お客さまが実質的に負担するコスト(信託報酬・その他費用)
- ●運用目標・運用状況・その他投資判断に資する情報
- ●想定する顧客属性および想定しない顧客属性(本方針における公表および販売会社への情報連携)
情報提供に当たっては、目論見書、販売用資料、月次レポート、ウェブサイトその他の媒体を活用し、商品特性に応じた適切な開示に努めます。
7.方針の見直し
当社は、法令・監督上の要請、市場環境、お客さまのニーズ、販売会社との対話結果、ならびに新たな商品類型の導入その他の当社の取組状況を踏まえ、本方針の適切性および実効性を定期的に検証し、必要に応じて見直しを行います。本方針の改訂に当たっては、プロダクトガバナンス委員会における審議を経たうえで、取締役会の承認を得るものとします。
※ 商品類型別の想定する顧客属性および運用目標等の詳細は、内部管理用の基準その他関連資料において整理します。

